煙台市人民政府・鄭徳雁市長による基調講演
●煙台は、東方海上シルクロードの最初の航海地であり、中国対外交流の先駆者である徐福の故郷で、長い歴史と素晴らしい文化を持つ都市。煙台は、両者の文化交流の歴史が長い。北緯37度に位置し、日本の富士山、フランスのボルドー、アメリカのサンフランシスコと同じ緯度。
●煙台は産業が盛んで、サポートも充実。中国近代産業発祥の地の一つで、130年の歴史を持つ張裕ワインをはじめ、近年はバイオ医薬、設備製造、電子情報、ハイエンド化学、食品加工など多くの産業が育成され、上場企業は55社、市場規模は山東省第1位、機械、電子、食品産業の分野で日本と幅広い協力関係を構築。
●煙台は中国初の沿海開放都市の1つで、山東自由貿易区煙台地区、総合自由貿易区、中日産業園、国際投資促進産業園などの開放キャリアを持ち、中日越境承認、AEO、統合還付センターなどの最新の円滑化政策も導入している。
●煙台は交通至便、「5つの税関と10の港」という利点。煙台港の7つの航路は週7回定期運航され、東京、横浜、神戸、大阪などの都市と直接結ばれている。日本は煙台にとって第3の貿易相手国、第3の外資導入国となっており、2021年には日本資本の利用実績が累計23.6億米ドル、日本への輸出入が400億元を超えた。今年上半期、煙台の対日輸出入は2桁の伸びを維持し、日本資本の利用実績は3.2倍となり、双方の協力関係は、より緊密に。
●バイオ医薬産業は煙台が重点的に育成している有利な産業であり、日本との協力の余地も大きい。煙台のバイオ医薬産業は良好な発展基礎を持ち、大型製薬企業が127社(うち上場企業が5社)、中国医薬分野トップ100の企業が6社あり、煙台のバイオ医薬産業は中国初の戦略的新興産業クラスターに選ばれ、昨年は革新的医薬品4種類が認可され(うち第一類新薬2種)、今年も第一類新薬1種類が上場予定。現在、研究中の重点医薬品は49品目あり、そのうち14品目が第一類新薬で、今後、毎年1〜2品目の革新的医薬品ができる予定。
●煙台のバイオ医薬産業は科学的な発展計画があり、「1+3+X」産業空間レイアウトの建設を加速し、無平国際生命科学都市を先導役として、西部ハイエンド薬学群開発区、中央生命健康統合開発実証区、南部ハイエンド原料グリーン承載区ほか多数の共同開発区を連動的に発展させている。特色ある園区では、現在投資総額254億元の主要33プロジェクトが推進されている、そのうちの
「藍色薬谷生命湾(国際生命科学シティ)」は、30余りのプロジェクトへの投資総額70億元、今年末までに入居して投資生産に入る予定。
●煙台のバイオ医薬品産業は強力な科学研究支援を受けており、10の国家重点実験室、国家工程実験室、国家認定企業技術センターなど、省レベル以上の71のバイオ医薬品革新プラットフォームがある。また、山東国際バイオテクノロジーパーク、医療健康公共技術サービスプラットフォームなどのハイレベルなインキュベーションがあり、国内外の多くの著名学者や専門家が市内で技術革新と協力を行っている。これらは技術や人材などの面でバイオ医薬産業の発展を強力にサポートすることとなる。
●煙台のバイオ医薬産業の発展方向性は明確であり、医療用アイソトープ医薬品を中心に、研究開発、生産、CROサービスなどをカバーし、核医療と核医薬のイノベーション応用集積地を作る。幹細胞医薬品を中心に、国家ヒト遺伝子資源センター山東イノベーションセンターを設立し、幹細胞と再生医療の成果移転と転換集積地を作り、ワクチン産業を中心に、VLPワクチンイノベーションと応用集積地を作り上げる。遺伝子組換えアルブミン製剤に焦点を当て、清華大学タンパク質技術国家工学研究センターの科学研究成果を応用し、遺伝子組換えアルブミン製剤の研究開発と産業化の基盤を構築する。煙台は現在、生命科学イノベーションの有力なモデル都市の建設に向かって進んでおり、明るい未来と無限の可能性を秘めている。
●今年は中日国交正常化50周年であり、煙台市は日本企業の集積度も比較的密な都市であり、日本の別府、宮古と国際友好都市を締結している。今回のセミナーを通じて、煙台をもっと知って、訪れて、双方の実務協力がより多くの分野で促進することを心から願っている。日本は生物医学の分野で世界をリードしており、急成長している煙台の生物医学産業は相互に有益で補完的であり、両者の協力には大きな展望がある。より多くの日本の起業家、科学者、スタートアップ企業が、交流と協力、投資と事業開発のために煙台を訪れ、この煙台という都市の「パートナー」となり、私たちと一緒にWin-Winの未来を目指していくことを歓迎したい。