2021対話山東日本・山東産業協力交流会
開催報告
8月13日(金)に日中経済協会が後援する「2021対話山東―日本・山東産業協力交流会」が開催されました。昨年に引き続き第2回目となる本年は、日本、中国も参加するRCEP(東アジア地域包括的経済連携)を主眼に「RCEP枠組みのもとでの日中経済貿易協力のビジョン」をテーマとし、山東省と日本の自治体や経済界の関係者らがオンラインで交流しました。
山東省は繊維、工業、食品など幅広い分野で世界中の企業が進出する一大生産拠点です。日本側出席者からは、江島潔・経済産業副大臣が「RCEPでさらなる活発化が期待される」とし、特に気候変動問題やカーボンニュートラルの実現など日中両国の課題分野は「産業構造の転換や生活様式変化など新たな成長のチャンス」と強調しました。また、2006年から当協会が経済産業省、中国国家発展改革委員会、商務部とともに開催している日中省エネ・環境総合フォーラムでこれまでに山東省関連で25件の協力案件が生まれていることを紹介し、「クリーンな石炭利用など先進的な案件もある。ビジネス協力を通じて中国で低炭素の取り組み進展させ、より速い時期にカーボンニュートラルを実現させるなど、さらなる高みに挑戦するのが世界の脱炭素の力になる」と日中協力の展望を述べました。
日中経済協会からも、伊澤正・理事長が「日中省エネルギー・環境総合フォーラム」を開催してきた実績にふれ、「当協会と山東省は1984年に覚書を交わして以来の深く長い縁がある。観光業から農林水産業、工業と中国屈指の発展エリアである山東省と日本企業の皆様にとって、今日がさらなる協力を生むものとなるよう祈念しています」と祝意を表しました。
李幹傑・山東省省長からは「“第14次五カ年計画”の重点及び発展方向と更なる日中協業の重点」と題した講演が行われました。
李省長は「人口大省」「文化大省」「資源大省」「経済大省」と山東省が中国国内でも特に優位性を持つ4分野をアピール、同省に1700社以上の企業が進出する日本に向けて「日本と山東は一衣帯水の仲。RCEPで実務的な交流を強化し、連携分野を拡大し新たなレベルに引き上げたい」と展望を語りました。またこうした日中間の連携強化に対して、①貿易拡大、②産業連携の深化、③貿易物流の強化、④グリーン成長協力の強化の4つの提案がなされました。
この他、両国の大使館関係者や友好都市首長らによる挨拶、ならびに日中両国のエコノミストによる講演が行われました。
午後は「日中エコ産業セミナー」と「山東省都経済圏PRセミナー」に分かれてオンライン分科会が行われました。
「日中エコ産業セミナー」では当協会から川合現・北京事務所長も登壇し、カーボンニュートラルをトピックに風力発電など中国に優位性のある分野での協業の必要性等をプレゼンしました。また「山東省都経済圏PRセミナー」では伊藤智・北京事務所副所長が挨拶し、「中国の経済成長力維持には地方都市の発展原動力が一層重要性を増している。済南市を中心とする省都経済圏は省の人口、面積ともに3割を超える一大経済圏で、より大きな産業チェーンや市場が創出され、北京・上海を繋ぐ重要エリアとして再認識されている」と意義を強調しました。
本「対話山東」の関連イベントとして、今後も各種交流会が予定されています。引き続き、山東省と日本企業との交流と協力が深まることが期待されます。
【参考リンク】「対話山東」公式ホームページ(日本語)
★山東省メディアで報道されました。
http://sd.iqilu.com/share/video/4937928
開催概要
案内状・申込書、プロジェクトニーズ一覧
8月3日付 完全オンライン開催のお知らせ (2021-08-05 ・ 178KB) |
【参加申込書付き】2021対話山東案内状 (2021-07-26 ・ 33KB) |
【日文】山東省プロジェクト協力ニーズ一覧 (2021-07-26 ・ 2458KB) |
【中文】2021日本(山東)輸入博覧会 (2021-07-26 ・ 3318KB) |