第13回日中省エネルギー・環境総合フォーラム

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第13回【全体会議等全般】

 

はじめに~写真で振り返るフォーラム

はじめに~写真で振り返るフォーラム
 

開催概要

開催概要
 

日中間の省エネルギーと環境分野における官民協力やビジネス促進をテーマとした、日中省エネルギー・環境総合フォーラムが12月8日、東京都内で開かれました。フォーラムは、日本側が経済産業省と当協会、中国側は国家発展改革委員会、商務部と中国駐日本国大使館が主催で、2006年から始まり、今回で13回目を迎えます。

フォーラムには、日中両国の政府、企業、専門家など合わせて約800人が出席いたしました。

午前中の全体会議では、梶山弘志経済産業大臣、張勇国家発展改革委員会副主任の開会挨拶に続き、基調講演では、小泉進次郎環境大臣李成鋼商務部部長助理、当協会の宗岡正二会長、また孔鉉佑中国駐日本国大使が発言をいたしました。その後、日中協力モデプロジェクト文書交換式が行われ、前回(2018年の第12回フォーラム)以後に、日中の企業、政府などの間で交わされた覚書や提携などの案件が計26件披露されました。これは第1回からの累計で388件に及ぶこととなりました。

後半には、髙橋 泰三資源エネルギー庁長官による過去のモデルプロジェクトの振り替えりの後、日中企業の幹部による来賓講演が行われました。

全体会議に続いて、午後には分科会が行われました。水素、自動車の電動化・スマート化、日中長期貿易、クリーンコール技術と石炭火力発電、省エネ促進、循環経済の6分科会で、日中双方のプレゼンテーションや意見交換が展開されました。

また、中国側の分科会参加者は、12月9日~11日にかけて東京都内、関西や沖縄等、日本各地の関係施設・企業を分科会テーマに沿って7コースに分かれて視察をいたしました。

 
 
1.日程:12月7日(土)~8日(日)
2.会場:ホテルニューオータニ、東京ガーデンテラス紀尾井町紀尾井カンファレンス
3.参加者数:約800人(日本側約500名、中国側約300名)
4.全体スケジュール
 
12月7() 
【日中企業マッチング交流会】
15:30~17:30 於東京ガーデンテラス紀尾井町紀尾井カンファレンス セミナールームAB
司会: 今村健二 日中経済協会関西本部事務局長
主催者挨拶 日本側:杉田定大 日中経済協会専務理事 
      中国側:馬維晨  国家発展和改革委員会 環資司環保処調研員
 
【協力プロジェクト文書事前調印式】
15:40~16:30 於東京ガーデンテラス紀尾井町紀尾井カンファレンス セミナールームCD
司会: 信澤健夫 日中経済協会事業開発部長
立会人_日本側:山崎琢矢    資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部政策課長
     中国側:陸冬森       国家発展改革委員会環境資源循環経済処長
 
12月8()
全体会議】
9:15~ 11:55 於ニューオータニザ・メイン宴会場階 芙蓉の間
開会挨拶・基調講演 
   司会:伊澤 正    日中経済協会理事長
      梶山 弘志   経済産業大臣
      張 勇         国家発展改革委員会副主任
      小泉進次郎 環境大臣
      李 成鋼      商務部部長助理
            宗岡 正二   日中経済協会会長
            孔 鉉佑      中華人民共和国駐日本国大使
日中協力モデルプロジェクト文書交換式
日中の省エネ・環境分野における協力の進展について
   司会:杉田 定大   日中経済協会専務理事
      髙橋 泰三   資源エネルギー庁長官
来賓講演(日中企業幹部)
      公門 恒夫   パナソニック株式会社アプライアンス社 常務 燃料電池・水素事業担当
      余 衛平      中国中車集団有限公司 副総裁
         サントリーホールディングス株式会社
            李 永成      北控水務集団有限公司 董事局主席
 
閉会の辞 伊澤 正 日中経済協会理事長
 
【分科会】
13:30-17:00 於ホテルニューオータニ、東京ガーデンテラス紀尾井町紀尾井カンファレンス
1) 水素                                           (紀尾井カンファレンス セミナールームAB)
2) 自動車の電動化・スマート化           (紀尾井カンファレンス セミナールームCD)
3) 日中長期貿易                                (ホテルニューオータニ 鳳凰の間(東)
4) クリーンコール技術と石炭火力発電  (紀尾井カンファレンス メインルームAB)
5) 省エネ促進                                   (紀尾井カンファレンス メインルームCD)
6)循環経済                                       (ホテルニューオータニ 翠鳳の間)
 

全体会議 開会挨拶・基調講演 発言要旨(発言順)

全体会議 開会挨拶・基調講演 発言要旨(発言順)
 
梶山 弘志 経済産業大臣
 現在、日中両国によるグローバルな課題への取り組みが期待される中、本フォーラムは地球規模課題の解決に向けて大きな役割を果たし、今回を含めた13回のフォーラムで計388件の協力案件が創出された。省エネ分野では、今後はAIやIoT等のデジタル技術を活用した新たな技術での協力も進めていきたい。
 「脱炭素社会」の実現には水素やカーボンリサイクルなどの革新的技術のブレイクスルーが鍵となる。日本の水素分野での取り組みについては、19年3月の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」策定や、9月に第2回目を開催した「水素閣僚会議」などが挙げられる。また、中国には豊富な再生可能エネルギーがあり、水素利活用に向けたポテンシャルがある。
 こうした背景により、今次本フォーラムで初めて「水素分科会」を設置した。新興国の成長には今後も化石燃料が必要であることから、我が国は中国を含む世界と連携し、カーボンリサイクルのようなイノベーションによる経済成長と環境保護の両立を目指したい。
 「海洋プラスチックごみ問題をはじめとする循環経済」については、日本には廃プラスチックからの水素製造技術、海洋生分解性プラスチック等のノウハウ、ペットボトル再利用による二酸化炭素排出量の大幅削減の技術がある。さらに、19年1月に、CLOMA(Clean Ocean Material Alliance)という企業の連携やイノベーションを加速させるプラットフォームが新たに立ち上がった。日中両国が本フォーラムやその他官民の各種対話などを通じて知見や経験を共有し、問題の解決に貢献したい。
 
張 勇 国家発展改革委員会副主任
 生態文明建設は人類の永続的な発展の根幹であり、中国は一貫して省エネ・環境分野の業務を重視してきた。中国経済が質を伴う発展にモデルチェンジする中、先日行われた四中全会(中国共産党第19期中央委員会第4回全体会議)では、制度面からの生態文明制度整備、人と自然の調和と共生維持の方針が打ち出された。そこで今後は
①グリーンな発展の全面推進、
②生態環境保全の強化、
③資源の高効率利用推進、
④生態保護修復の強化、といった業務を重点的に展開していく。
 中国は19年に建国70周年を迎え、中国市場の一層の拡大・開放に注力している。日中両国の企業に新たな協力の機会をもたらし、中国の生態文明建設もグリーン発展のメリットを引き出していくだろう。この状況で日中双方の省エネ・環境分野における協力を強化するためには、
①政策対話の強化、
②実務協力の強化、
③第三国市場協力を見据えた国際市場の共同開拓、
④人的・文化分野における交流・協力の強化、が必要である。
 06年から開催されている本フォーラムでは多くの成果が生まれ、過去に開催した12回で362件の協力プロジェクトが調印された。今後も本フォーラムの開催や、グリーン発展に関連する新たな技術、モデル、状況について議論を深め、日中双方が省エネ・環境分野で協力し、さらに実務的な成果を収められるよう促進していく。
 
小泉 進次郎 環境大臣
 環境省を代表して、あらためて日本と中国と世界の気候変動と海洋プラスチック問題を含めて、「日中が動けば世界が動く」といった決意を共有したい。日本における環境分野の取り組みでは、海洋プラスチックごみ問題について、19年11月に開催された「第21回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)」や、「第3回日中環境ハイレベル円卓対話」で協力の拡大・深化を確認した。気候変動対策については脱炭素化に向けて自治体単位で取り組みを進めており、現時点で27自治体が50年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする方針を宣言している。
 地方自治体というノンステートアクターの取り組みに加えて、日本の企業の取り組みは世界でトップクラスであり、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同企業数、SBT(Science Based Targets)認定企業数やRE100(100%再エネ導入)参加企業数は、アジアにおいて日本が全て1位である。
 大気汚染については、18年6月に中国・蘇州での「第20回日中間三カ国環境大臣会合」にて中国と覚書に署名した。生物多様性については、COP15が20年に中国で開催される。ポスト20の目標を決める重要な年であり、日本も10年のCOP10において愛知目標や名古屋議定書をまとめた経験を踏まえ、この議論を積極的に支援し、気候変動と生物多様性のリンクも昨今急速に高まってきている観点からも、今後の協力も楽しみにしている。
 
李 成鋼 商務部部長助理
 本フォーラムでは過去12回までに362件の協力案件が創出され、省エネ・環境保護分野での発展を牽引している。これらの案件は製品、技術、政策対話、投資、第三国市場協力と多岐にわたり、より多くの分野での新たな発展のチャンスをもたらしている。
 経済成長と資源・環境の関係を両立させることは、持続可能な発展における大きな課題である。中国商務部は、
①開放のさらなる拡大と、グリーン投資の奨励、
②グリーンな「一帯一路建設」の推進、
③グローバルで良質な商品・サービスが中国市場に入るための機会創出、
④循環経済・グリーン消費促進のための新たな措置の実施、
⑤日中長期貿易の体制を利用した省エネ・エコ分野の協力推進、に取り組んでいく。
 日中関係はハイレベルな往来のもとで、良好な発展を遂げている。中国は19年に建国70周年を迎え、日本は令和の時代となる中、日中関係には、新たな発展の大きなチャンスがある。そこで、次の点について提案したい。
①政策対話の強化による省エネ・エコ分野での質の高い発展に向けた協力推進、
②地方での実務協力の深化と、両国のグリーンで持続可能な発展への寄与、
③最先端分野での協力強化と技術イノベーションおよびグリーン発展の融合推進、
④第三国市場の共同開拓と、市場の期待への対応。
 
宗岡 正二 日中経済協会会長
 日中関係の新たな発展の一方で、世界経済全体の先行きが不透明な状況が続いている。その中で、新エネルギー開発、温室効果ガス排出削減、海洋プラスチックごみ対策など、省エネ・環境分野における問題もまた地球規模で対峙する問題となっている。そのため、より多くの国・地域によるグローバルな協力体制の構築が求められている。また、同分野の対策は企業の生産活動に負の影響を及ぼす側面があるため、対策を講じつつ、ビジネス拡大や企業経営に経済的メリットをもたらす仕組みが必要である。日本のノウハウ・経験と中国の巨大市場・デジタルエコノミーの融合により、新たなビジネスチャンスの創出、さらには第三国市場への展開という道も拓かれている。
 当協会が19年9月に派遣した合同訪中代表団では、李克強総理に中国におけるビジネス環境のさらなる改善をお願いした。また、同年8月に遼寧省大連市、10月に江蘇省蘇州市で本フォーラムに向けた技術交流会を開催した。今回のフォーラムでは、新たに水素分科会を設置したほか、既存の分科会においても、自動車分科会のICV、循環経済分科会のプラスチック再資源化といった新時代に向けた議論を行う。このような地道な交流や活動の積み重ねが、本日のフォーラムの成果につながることを期待している。
 
孔 鉉佑 中華人民共和国駐日本国特命全権大使
 「緑水青山こそが金山銀山」という新たな発展理念の下で、資源の節約や環境保護は、生態システムの保護、グリーン発展モデルの構築、生態文明メカニズムの構築において、前向きな成果を得た。また、資源の節約や気候変動への対応としても、二酸化炭素排出量削減や非化石燃料の比重増加など、その効果が顕著である。今後も、パリ協定の履行や多国間主義への支持を通じて、改革開放推進の中で質を伴う発展、生態環境の保護を推進し、人類の美しい未来を創造したい。
 日中省エネルギー・環境総合フォーラムは06年に開始し、これまで12回開催してきた。本フォーラムは、両国の経済と技術分野での交流、実務協力促進において重要な役割を果たし、省エネ・環境産業の国際的な活動の模範となっている。中国は今まさにビジネス環境改善に多大な努力を払っており、日本の経済界からも前向きな評価をいただいている。日中両国の同分野をはじめとする様々な分野での協力には、大きな可能性がある。両国の企業は同分野での交流と協力のメカニズムを充分に活用し、グローバルな生態文明、人類運命共同体の建設により大きな役割を果たし、新たな時代のニーズにふさわしい日中関係のためにより強力な原動力を生み出して欲しい。
 

全体会議 資源エネルギー庁及び日中企業代表による講演 発言要旨(発言順)

全体会議 資源エネルギー庁及び日中企業代表による講演 発言要旨(発言順)
 
髙橋 泰三 資源エネルギー庁長官
 本フォーラムにおいて調印された事業は、今回を含めて合計388件に達した。その中には、中国国内にとどまらず、第三国へ共同で進出した事例も出てきている。日中間の省エネ・環境分野で企業間の取り組みが深化するよう、日本政府としては、
①モデル事業のFS調査や実証への支援を引き続き積極的に実施すること、
②本フォーラム新設の水素分科会を第一歩とし、官民での日中間水素対話を加速させること、
③海洋プラスチックごみを含む環境問題への対応を、中国を含む国際社会と連携して取り組みを強化していく。
 今後日中間で協力を進めていきたいテーマとして、経済成長と環境を両立する「カーボンリサイクル」が挙げられる。19年9月には、世界で初めてとなるカーボンリサイクルに関する国際会議を日本で開催した。オーストラリアとの協力および、20年のG20議長国サウジアラビアと、カーボンリサイクルを大きな潮流としていくことに合意しており、20年以降は中国との協力も進めていきたい。
 省エネ・環境問題は国際社会が直面する大きな課題である一方、その解決に多様なアプローチがあり、多様なビジネスチャンスを生み出す。日中両国がそれぞれの強みを活かして引き続き協力を進めることで、問題解決に大いに貢献できると確信している。
 
公門 恒夫 パナソニック株式会社アプライアンス社常務 燃料電池水素事業担当
 パナソニック株式会社は7つのカンパニー制で、そのうち燃料電池・水素事業はアプライアンス社が担っている。中国でのスピーディーな意思決定に対応すべく、「中国・北東アジア社」を新設した。パナソニックは家庭用燃料電池・エネファームを商業化し、最新モデルでは1台で二酸化炭素を年間約1.4トン削減することができ、地球環境に貢献している。燃料電池については、日本国内で普及している33万台のうち、パナソニック単独で累計17万台とトップシェアを誇る。
 中国においては石炭火力の比率が高い一方、未利用の再生可能エネルギーや沿岸部の副生水素が豊富にあることから、水素を用いた環境革新のポテンシャルは高いと考えている。中国はパリ協定で温暖化ガスを30年までに60%削減(GDP比)という高い目標を掲げているが、これには再生可能エネルギーの大規模導入が必要で、水素が重要な役割を果たす。水素燃料電池の導入にあたっては、電気と熱の効率の両方を効果的に使う事でメリットが生まれるが、当社はエネファームで培った小型分散型発電の分野を通じて、中国をはじめ世界の環境革新に貢献していきたい。このような可能性を有する一方で、経済的コストが合わないという問題があり、これについては国・地域の支援、副生水素や余剰電力の水素変換による再活用といった安価な水素の登場に期待したい。
 
余 衛平 中国中車集団有限公司副総裁
 今、世界のエネルギーの需要と供給には新しい革命が起こり、従来の化石燃料からクリーンエネルギーを主とするエネルギーにシフトしている。その中で、水素エネルギーは重要な役割を果たしており、その技術の利用は世界各国で注目されている。
 中国では、50年に全エネルギー消費に占める水素の割合を10%に向上させ、年間需要量を6000万トン近くに引き上げる予定である。水素ステーションは既に1万カ所以上あり、交通運輸や工業などの分野で普及・利用が実現している。中国は水素を世界で最も多く供給しており、再生可能エネルギーの規模が今後増大すると、中国はその主な供給国となる。水素は幅広い分野に利用でき、中国内では産業化するための基礎が既に構築されている。
 当社では軌道交通分野の既製品製造およびソリューション提案を基本事業とし、その中で水素を利用した動力システム、水素の貯蔵・運搬、燃料電池の関連部品産業の発展に注力している。また、乗用車向け水素燃料電池の研究開発に成功しているほか、関連産業のためのファンドや関連会社の立ち上げに取り組み、産業チェーンの構築と優良な企業の育成を目指している。日本とはグローバルな市場開拓を見据え、技術や資本などの方面で協力を展開したい。
 
内貴 研二サントリーHD株式会社コーポレートサステナビリティ推進本部専任部長
 日本では使用済みペットボトルの回収率が92.2%と高い水準にあり、同じくリサイクル率も84.8%と米国や欧州を大きく上回る。この水準の高さは、消費者・行政・事業者それぞれに役割があり、その仕組みが容器包装リサイクル法で担保されていることに起因する。
 一方で、回収された使用済みペットボトルのおよそ3割が海外で資源化されており、廃プラスチックの輸入規制が導入される各国の現状などを考慮すると、今後国内でのリサイクルの拡大が課題となっている。
 当社は、30年までにグループで使用するペットボトルは全て、リサイクル素材あるいは植物由来原料100%素材から作られたものとすること、すなわち「100%サステナブル化」を目指している。ペットボトルはリサイクル工程での歩留まりなどもあり、全てをリサイクル素材のみで賄うことは難しいため、そこを補うため100%植物由来素材からペットボトルを製造する技術開発を米国ベンチャー企業とともに進めており、23年には実用化できる見通しだ。
 また、リサイクル手法のイノベーションとして、協栄産業と協働し、メカニカルサイクルによって使用済みペットボトルを再生し、新たなボトルを生み出す「ボトルtoボトル(B to B)」の技術を日本で初めて開発・実用化した。一昨年、これらをさらに進め、ボトル製造時の二酸化炭素排出量を25%削減可能な「フレークtoプリフォーム(F to P)」技術も開発した。今後も海外への展開を含め、幅広いステークホルダーの皆さまとともに、ペットボトルのリサイクルの発展に貢献していきたい。
 
李 永成 北控水務集団有限公司董事局主席
 当社は水資源節約、水質環境の保護を手がけ、直近の10年間で年平均41.7%の成長を続けている。代表的な事業として、水資源が豊かでないウルムチで再生水を貯蓄・利用するためのインフラやソリューションを提供し、また、「AQENT」という再生水の科学技術ブランドを立ち上げ、排水の再利用を推進している。当社はシンガポールに中国企業としては初となる再生水工場を建設し、1日あたり22万8000トンの再生水を生産している。この他、一帯一路のもとでポルトガル、マレーシア、オーストラリアなど7つの国と地域で様々なプロジェクトを推進している。
 日本との協力については、
①都市部の汚水・汚泥処理、
②雨水のオーバーフロー・汚染の抑制、
③排水のスマート管理とごみの分別・処理・資源化、
④人材交流・研修、といったプロジェクトを展開している。これらのほかに、日本企業とともにクリーンエネルギーの開発利用、精密計測機器の製造、ヘルスケア産業といった分野でグローバル市場を共同で開拓していきたいと考えている。当社は従来型の投資のみ行うモデルから投資、技術、人材、データという4つの分野を組み合わせるモデルに転換することで、大きな発展を遂げてきた。日本企業とも幅広く実務的な協力を展開していきたい。
 

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