【参加報告】中国湖北-日本投資貿易商談会(6/20・東京)
プロジェクト調印式
2026/06/23 Upd.
今般、大阪・関西万博「湖北ウイーク」の関係で訪日した湖北省政府関係者一行が、6月20日に都内で「2025中国湖北-日本投資貿易商談会」を開催し、当協会は本会を後援するとともに、中国国際貿易促進委員会湖北省分会からの招きにより業務部が出席しましたので、以下に中国側から発言された内容を中心に報告します。
なお、本会に先立ち6月18日、大阪で開催された「湖北(大阪)投資懇談会」 は、当協会関西本部が後援いたしました。
賛助会員の皆様におかれましては、湖北省における最新の経済動向としてご参考としていただれば幸いです。
概要
日時:2025年6月20日(金)15:30~17:30
場所:品川プリンスホテル
主催:湖北省人民政府
実施:湖北省貿促会、湖北省国際商会
協力:日本国際貿易促進協会
規模:約200名
内容:湖北省の投資誘致政策や「中碳登(中国カーボン登録プラットフォーム)」、鄂州花湖空港などのプロジェクトを重点的に紹介。日本企業と湖北省企業がグリーンエネルギー、電子情報、省エネ・環境、バイオ医薬、シルバー経済、ロボットなどの主要産業分野で商談・マッチングを行う。
次第:(司会:李経鋒・湖北省財務庁副庁長)
場所:品川プリンスホテル
主催:湖北省人民政府
実施:湖北省貿促会、湖北省国際商会
協力:日本国際貿易促進協会
規模:約200名
内容:湖北省の投資誘致政策や「中碳登(中国カーボン登録プラットフォーム)」、鄂州花湖空港などのプロジェクトを重点的に紹介。日本企業と湖北省企業がグリーンエネルギー、電子情報、省エネ・環境、バイオ医薬、シルバー経済、ロボットなどの主要産業分野で商談・マッチングを行う。
次第:(司会:李経鋒・湖北省財務庁副庁長)
- 挨拶:何麗君・湖北省人民政府副秘書長、参事室主任
- 挨拶:羅松濤・中国駐日本大使館参事官(公司級)
- 挨拶:安田真人・日本国際貿易促進協会理事長
- 「招商プロモーション」
劉道偉・湖北省商務庁二級巡視員 - 「文化・観光プロモーション」
劉偉偉・湖北省文化・旅游庁資源開発処長 - 「花湖空港の紹介」
朱徳高・鄂州市臨空区財金局長 - 「全国炭素市場の発展と湖北における低炭素イノベーション措置」
趙海建・炭素排出権登記計算(武漢)有限責任公司副総経理 - 「湖北と手を結ぶ 花湖と手を結ぶ」
永溝香織・日郵物流(中国)有限公司董事長 - 「中国・湖北省におけるイオンモールの事業展開について」
酒井俊郎・イオンモール(湖北)商業管理有限公司董事総経理 - プロジェクト調印式
- 企業マッチング交流
会議の全景
企業マッチング交流
■ 何麗君・副秘書長挨拶
昨年11月、習近平主席と日本の石破首相はリマで会談し、日中戦略的互恵関係を全面的に推進することで合意し、地方協力に新たな契機をもたらした。
湖北と日本の交流は古くから続き、友好の絆は年々深まっている。日本は湖北にとって第5位の貿易相手国であり、主要な外資の供給源でもある。2024年の対日貿易額は40億ドルを突破し、湖北への日本投資案件は500件を超えた。日本郵船、イオン、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、丸紅、住友商事など多くの有名企業が進出し、孝感日商産業園には矢崎、小糸、テイ・エステックら数十社が集積している。彼らは湖北の投資環境と成長機会の証人であり受益者でもある。
おととい開幕した大阪・関西万博中国パビリオン「湖北ウィーク」では、来場者が湖北の多彩な無形文化遺産や精緻な工芸、悠久の歴史の息吹を体感した。同時に、日本側の温かなもてなしと強い協力意欲も確認できた。本日の東京での「中国湖北-日本投資貿易商談会」は、友情を深め、協力を語り合い、ともに発展を目指す場である。
第1に、産業協力をより深めたい。湖北は産業体系が完備し、企業成長の沃土である。武鋼を頂点とする支柱産業群、「51020」先進製造業クラスターが急速に台頭している。光電子情報、機械製造、大健康の3大産業はいずれも1兆元規模に達し、千億元規模の産業は19を数える。日本企業が高度製造、AI、現代サービス、現代農業などの強みを発揮し、湖北との産業チェーンを深く融合させ、高品質な発展を共に推進することを期待する。
第2に、革新的協力をより広げたい。湖北は科学技術資源が豊富で、両院院士82名、技能人材1,121万人、大学132校、在学大学生200万人を擁する。国家実験室1か所、大型科学装置8基、湖北実験室10か所、国家級イノベーションプラットフォーム163か所、新型R&D機関525か所が集積する。武漢は全国に影響力を持つイノベーションセンターの建設を加速しており、今年初頭には「神農」「天問」など10種類以上のヒューマノイドロボットが披露された。世界屈指のイノベーション大国である日本と手を携え、相互補完し、成果を共有し、自主・金融・科技のイノベーションを協同で推進したい。
第3に、開放協力をより高い水準へ引き上げたい。湖北は内陸の要衝であり、中国で唯一、航運・国際鉄道貨物・航空専門貨物の三大ハブを同時に整備する省である。アジア最大級の専門貨物空港「鄂州花湖国際空港」は国内外100路線を運航し、3つの市場調整区域、4つの越境ECモデル区、6つの保税区、8つの開放港を備える。フォーチュン500企業325社が拠点を構え、湖北は市場化・法治化・国際化されたビジネス環境の整備を一層進め、日本を含む世界に向けて開放を拡大し、中国内陸部の開放高地を築く決意である。
第4に、文化協力をさらに高次かつ広範に推進したい。湖北は豊かな文化資源を有し、世界的な文化観光地の形成に注力している。長江、漢江、清江の流域が大地を潤し、湖755、河川4,231が星のように散在する。三峡ダムの高峡平湖、武当山の道法自然、神農架の秘境などはいずれも世界的に知られる名勝である。日本で愛される桜は湖北を象徴する名刺であり、昨年11月に発表された30日間のビザ免除措置により、文化交流はさらに円滑になった。日本は文化産業、生態系修復、環境保護、高齢化対策で豊富な経験を持ち、湖北との連携が日本企業に大きな商機をもたらすと確信する。
高山流水は荊楚文化の開放と融合を映し出し、天地へ問い続ける探究心は荊楚人の革新遺伝子に深く刻まれている。今日の湖北は、より高い位置づけ・基準・要請を掲げ、長江経済圏の高品質発展の先頭に立ち、中部地域の台頭を牽引する戦略拠点の構築を加速し、中国式現代化の湖北篇を力強く綴っている。
是非湖北を訪れ、自然の美、歴史文化の薫り、発展の躍動を直接感じ取ってほしい。中国、そして湖北への投資を心からお薦めする。われわれは最高の政策、サービス、環境を提供し、日本企業の湖北での発展を全力で支援したい。
湖北と日本の交流は古くから続き、友好の絆は年々深まっている。日本は湖北にとって第5位の貿易相手国であり、主要な外資の供給源でもある。2024年の対日貿易額は40億ドルを突破し、湖北への日本投資案件は500件を超えた。日本郵船、イオン、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、丸紅、住友商事など多くの有名企業が進出し、孝感日商産業園には矢崎、小糸、テイ・エステックら数十社が集積している。彼らは湖北の投資環境と成長機会の証人であり受益者でもある。
おととい開幕した大阪・関西万博中国パビリオン「湖北ウィーク」では、来場者が湖北の多彩な無形文化遺産や精緻な工芸、悠久の歴史の息吹を体感した。同時に、日本側の温かなもてなしと強い協力意欲も確認できた。本日の東京での「中国湖北-日本投資貿易商談会」は、友情を深め、協力を語り合い、ともに発展を目指す場である。
第1に、産業協力をより深めたい。湖北は産業体系が完備し、企業成長の沃土である。武鋼を頂点とする支柱産業群、「51020」先進製造業クラスターが急速に台頭している。光電子情報、機械製造、大健康の3大産業はいずれも1兆元規模に達し、千億元規模の産業は19を数える。日本企業が高度製造、AI、現代サービス、現代農業などの強みを発揮し、湖北との産業チェーンを深く融合させ、高品質な発展を共に推進することを期待する。
第2に、革新的協力をより広げたい。湖北は科学技術資源が豊富で、両院院士82名、技能人材1,121万人、大学132校、在学大学生200万人を擁する。国家実験室1か所、大型科学装置8基、湖北実験室10か所、国家級イノベーションプラットフォーム163か所、新型R&D機関525か所が集積する。武漢は全国に影響力を持つイノベーションセンターの建設を加速しており、今年初頭には「神農」「天問」など10種類以上のヒューマノイドロボットが披露された。世界屈指のイノベーション大国である日本と手を携え、相互補完し、成果を共有し、自主・金融・科技のイノベーションを協同で推進したい。
第3に、開放協力をより高い水準へ引き上げたい。湖北は内陸の要衝であり、中国で唯一、航運・国際鉄道貨物・航空専門貨物の三大ハブを同時に整備する省である。アジア最大級の専門貨物空港「鄂州花湖国際空港」は国内外100路線を運航し、3つの市場調整区域、4つの越境ECモデル区、6つの保税区、8つの開放港を備える。フォーチュン500企業325社が拠点を構え、湖北は市場化・法治化・国際化されたビジネス環境の整備を一層進め、日本を含む世界に向けて開放を拡大し、中国内陸部の開放高地を築く決意である。
第4に、文化協力をさらに高次かつ広範に推進したい。湖北は豊かな文化資源を有し、世界的な文化観光地の形成に注力している。長江、漢江、清江の流域が大地を潤し、湖755、河川4,231が星のように散在する。三峡ダムの高峡平湖、武当山の道法自然、神農架の秘境などはいずれも世界的に知られる名勝である。日本で愛される桜は湖北を象徴する名刺であり、昨年11月に発表された30日間のビザ免除措置により、文化交流はさらに円滑になった。日本は文化産業、生態系修復、環境保護、高齢化対策で豊富な経験を持ち、湖北との連携が日本企業に大きな商機をもたらすと確信する。
高山流水は荊楚文化の開放と融合を映し出し、天地へ問い続ける探究心は荊楚人の革新遺伝子に深く刻まれている。今日の湖北は、より高い位置づけ・基準・要請を掲げ、長江経済圏の高品質発展の先頭に立ち、中部地域の台頭を牽引する戦略拠点の構築を加速し、中国式現代化の湖北篇を力強く綴っている。
是非湖北を訪れ、自然の美、歴史文化の薫り、発展の躍動を直接感じ取ってほしい。中国、そして湖北への投資を心からお薦めする。われわれは最高の政策、サービス、環境を提供し、日本企業の湖北での発展を全力で支援したい。
■ 劉道偉・湖北省商務庁二級巡視員「招商プロモーション」
本日は「優位性・政策・機遇・共栄」をキーワードに、開放的で革新に富み、活力がみなぎる湖北を4つの側面から紹介したい。
第1は湖北の優位性である。
(1) 地理条件は比類なく、潜在力は膨大。九省の要衝に位置し、長江経済ベルトと中部崛起戦略の交差点でもある。武漢を中心に、鉄道・水運・航空が立体的に全国を網羅し、世界と繫がる。中欧班列はヨーロッパへ直通し、天河国際空港は四方へ延びる。武漢新港の貨物取扱量は長江中流で首位を維持する。内陸開放の新たな高地であり、中西部に布陣する企業が全国市場へ放射する戦略拠点でもある。
(2) 強固な産業基盤。光ファイバー・次世代情報技術・自動車製造・バイオ医薬・ハイエンド装備・新素材など、5つの「兆元」級クラスターが形成された。武漢光谷は世界の光電子産業を集結させ、襄陽車都は新エネとコネクテッドカーの変革を牽引し、宜昌の石化クラスターは循環経済の旗印となる。産業のデジタル化・グリーン化を加速し、投資家にサプライチェーン全体の機会を提供する。
(3) 豊富なイノベーション資源と人材。湖北には132の大学が存在し、在校大学生は100万を超える。武漢大学や華中科技大学などのトップ校が最強の頭脳を提供する。国家級の実験室・大型科学装置・研究センターは200を超え、研究開発投資は中部で首位だ。武漢を全国そして世界に影響力を持つ科技イノベーションセンターへと築き上げ、企業に産学研用の深い融合エコシステムを用意する。
第2の側面はビジネス環境である。湖北のGRPは2024年に6兆元を突破し、伸び率は5.8%で全国第3位、総量は第7位となった。「敢為人先、卓越追求」の精神で高品質発展の戦略支点を目指す。市場化・法治化・国際化を基準に環境を整える。
(1) 政策支援に強み。自由貿易区や越境EC区などの開放プラットフォームを設置し、税制優遇をはじめ多面的に企業を後押しする。
(2) 手続き効率の高さ。「放管服」改革を継続し、ワンストップ・越境手続きを実現し、外資企業へライフサイクル全体のサービスを提供する。
(3) きめ細かなサービス。プロジェクトコンシェルジュ制度を整え、企業の創業と発展を安心して任せてもらえる体制を敷く。
第3の側面は投資チャンスである。新興産業では、日本企業に対し、新エネ、デジタル経済、AI、量子技術など未来産業への参画を歓迎する。グリーン低炭素転換では、クリーンエネルギーの貯蔵や技術分野で日本は世界をリードし、湖北との協業余地が大きい。循環経済やエコ整備でも協力し、美しい中国を共創したい。人口6,000万の湖北では高級消費が拡大しており、シニアケア、ファッション、ECなどで連携を深化できる。さらに現代農業では、農業テック、施設園芸、農村振興の経験を共有したい。
第4の側面は協力へのコミットメントである。湖北と日本の経済交流は長年緊密であり、現在3,000を超える日本企業が投資し、2024年の貿易額は6,000億元に達した。スマート製造、環境技術、現代サービス業で実績は豊富である。湖北は高品質発展に挑む胆力と整ったエコシステムで企業成長を後押しする。
要素保障をさらに強固にし、重点プロジェクトの用地・エネルギー・資金需要を優先的に満たす。企業が新基建、都市更新、グリーンガバナンスなど1,000億元規模の案件に参画することを支持する。投資形態も柔軟にし、全額出資、技術協力など多様な方式を歓迎する。
湖北は悠久の歴史を持ちながら、時代のチャンスを抱え、ビジョンと実力が共にある。温かなサービスで皆さまを迎える。是非湖北へ足を運び、投資し、この成長する沃土で共栄の新章を共に綴りたい。
第1は湖北の優位性である。
(1) 地理条件は比類なく、潜在力は膨大。九省の要衝に位置し、長江経済ベルトと中部崛起戦略の交差点でもある。武漢を中心に、鉄道・水運・航空が立体的に全国を網羅し、世界と繫がる。中欧班列はヨーロッパへ直通し、天河国際空港は四方へ延びる。武漢新港の貨物取扱量は長江中流で首位を維持する。内陸開放の新たな高地であり、中西部に布陣する企業が全国市場へ放射する戦略拠点でもある。
(2) 強固な産業基盤。光ファイバー・次世代情報技術・自動車製造・バイオ医薬・ハイエンド装備・新素材など、5つの「兆元」級クラスターが形成された。武漢光谷は世界の光電子産業を集結させ、襄陽車都は新エネとコネクテッドカーの変革を牽引し、宜昌の石化クラスターは循環経済の旗印となる。産業のデジタル化・グリーン化を加速し、投資家にサプライチェーン全体の機会を提供する。
(3) 豊富なイノベーション資源と人材。湖北には132の大学が存在し、在校大学生は100万を超える。武漢大学や華中科技大学などのトップ校が最強の頭脳を提供する。国家級の実験室・大型科学装置・研究センターは200を超え、研究開発投資は中部で首位だ。武漢を全国そして世界に影響力を持つ科技イノベーションセンターへと築き上げ、企業に産学研用の深い融合エコシステムを用意する。
第2の側面はビジネス環境である。湖北のGRPは2024年に6兆元を突破し、伸び率は5.8%で全国第3位、総量は第7位となった。「敢為人先、卓越追求」の精神で高品質発展の戦略支点を目指す。市場化・法治化・国際化を基準に環境を整える。
(1) 政策支援に強み。自由貿易区や越境EC区などの開放プラットフォームを設置し、税制優遇をはじめ多面的に企業を後押しする。
(2) 手続き効率の高さ。「放管服」改革を継続し、ワンストップ・越境手続きを実現し、外資企業へライフサイクル全体のサービスを提供する。
(3) きめ細かなサービス。プロジェクトコンシェルジュ制度を整え、企業の創業と発展を安心して任せてもらえる体制を敷く。
第3の側面は投資チャンスである。新興産業では、日本企業に対し、新エネ、デジタル経済、AI、量子技術など未来産業への参画を歓迎する。グリーン低炭素転換では、クリーンエネルギーの貯蔵や技術分野で日本は世界をリードし、湖北との協業余地が大きい。循環経済やエコ整備でも協力し、美しい中国を共創したい。人口6,000万の湖北では高級消費が拡大しており、シニアケア、ファッション、ECなどで連携を深化できる。さらに現代農業では、農業テック、施設園芸、農村振興の経験を共有したい。
第4の側面は協力へのコミットメントである。湖北と日本の経済交流は長年緊密であり、現在3,000を超える日本企業が投資し、2024年の貿易額は6,000億元に達した。スマート製造、環境技術、現代サービス業で実績は豊富である。湖北は高品質発展に挑む胆力と整ったエコシステムで企業成長を後押しする。
要素保障をさらに強固にし、重点プロジェクトの用地・エネルギー・資金需要を優先的に満たす。企業が新基建、都市更新、グリーンガバナンスなど1,000億元規模の案件に参画することを支持する。投資形態も柔軟にし、全額出資、技術協力など多様な方式を歓迎する。
湖北は悠久の歴史を持ちながら、時代のチャンスを抱え、ビジョンと実力が共にある。温かなサービスで皆さまを迎える。是非湖北へ足を運び、投資し、この成長する沃土で共栄の新章を共に綴りたい。
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( 2025-06-23・ 13799KB) |
( 2025-06-23・ 1691KB) |
( 2025-06-23・ 19809KB) |
本件お問い合わせ
日中経済協会業務部(担当:澤津・金子)
TEL: 03-5545-3113
naoya.sawazu[at]jc-web.or.jp ※[at]は@に変換ください。