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【参加報告】海南省ウィーク開幕式(5/23・大阪)※2025大阪・関西万博中国パビリオン内

参加報告

 5月23日、2025大阪・関西万博中国パビリオンにて、海南省ウィーク開幕式が開催され、当協会からは佐々木伸彦理事長が出席して挨拶しました。
 会場では馮飛(ふう・ひ)海南省委書記が同省の医療・ヘルスケア、デジタル経済、文化・観光等各産業の発展状況並びに自由貿易港政策をはじめとする投資環境の優位性を紹介しました。

次 第:
10:10~10:15 オープニングダンス
10:15~10:20 司会者による来賓紹介
 寧  虹雯 中国国際貿易促進委員会海南省委員会会長
10:20~10:50 挨拶(各5分×6名)
 李  慶霜 中国国際貿易促進委員会副会長、中国館政府総代表
 薛   剣 中華人民共和国駐大阪大使級総領事
 羅  暁梅 中華人民共和国駐日本国大使館公使
 佐々木伸彦 一般財団法人日中経済協会理事長
 塩見 彰浩 兵庫県産業労働部次長兼国際局長
 馮   飛 中国共産党海南省委員会書記
10:50~11:05 海南省自由貿易港の紹介
 李  宇飛 海南省委全面深化改革委員会弁公室副主任
11:05~11:25 海南省文化芸術公演

馮飛 海南省委書記

 大阪・関西万博における中国パビリオンの海南ウィークは、中日関係のさらなる深化と協力を象徴する重要な機会である。本イベントは、未来社会の構想や持続可能な社会経済システム、健康的なライフスタイルをテーマにしており、海南省が掲げる「生態優先」「グリーン発展」「開放共有」の理念と一致している。海南省は、中国唯一の自由貿易港であり、ゼロエミッション社会の実現や持続可能な成長を目指すモデル地区として国際的に注目されている。ボアオ・アジア・フォーラムの拠点である東屿島ではゼロエミッション示範区が整備され、排出削減率99%を達成している。さらに、海洋炭素吸収「ブルーカーボン」の研究を推進する国際研究センターを設立し、広範囲な国際協力を展開している。
 海南自由貿易港は、全国最低税率や簡素化された外資参入規則を備え、世界158の国・地域が投資するホットスポットである。新設外資企業は年率57%増、実際使用外資は年率36%増を記録しており、ゼロ関税や国際的な商業制度がその成長を支えている。また博鳌楽城医療特区では、日本を含む各国の医薬品や医療技術が導入されており、医療分野におけるさらなる協力拡大が期待される。さらに、兵庫県との35年以上の交流を基盤として、海南と日本との関係は観光や経済の両面でより緊密化している。特に海口・東京・大阪間の直航便が開通したことで、日本人観光客は前年比38.8%増加している。
 今回の大阪・関西万博を通じて、海南の取り組みや成果を世界に発信し、経済発展と環境保護の調和というモデルを共有することが目指されている。海南の自由貿易港政策は、中国全体の高水準な開放政策の体現であり、国内外の企業や投資家に新たな機会を提供している。中日間の協力深化が、この取り組みをさらに推進する原動力となる。本イベントは、海南省の潜在的な可能性をより多くの人々に知ってもらい、共通の目標に向けた協力関係を築いていく上で、非常に意義深いものである。

李慶霜 2025大阪・関西万博中国館政府総代表、中国国際貿易促進委員会副会長

 海南は中国南海の宝石と称される存在で、優れた地理条件、豊かな生態環境、深い文化的背景を持つ地域である。中国最大の自由貿易港として、国際的ルールに適応する試験場として世界に新たな機会を提供し、中国市場の共有を促進している。
 今回の2025大阪・関西万博中国パビリオン海南ウィークでは「グリーン発展」と「開放・共有」をテーマに掲げ、海南の特徴と発展の現状を世界に発信している。本イベントでは、文化遺産の展示、経済交流、特産品展示等、多岐にわたる内容で海南の豊かな自然、人文、経済の魅力を紹介しており、来場者が海南の発展する姿を実感し、その美しい青い空と海、そして活力に満ちた投資の地としての海南を体験することで、多くの可能性に触れることができるだろう。

薛剣 中華人民共和国駐大阪総領事館 総領事

 万国博覧会は、人類がより良い生活を追求する共通の願いを促進する場であり、中国パビリオンでは「自然と共に生きるコミュニティの構築-グリーン発展の未来社会-」というテーマのもとに、五千年の中華文明の生態に関する知恵や、新時代における中国のグリーン発展の理念を示している。海南省は自然生態保護や低炭素発展を通じて中国式現代化の具体的な取り組みを実現していることから、このテーマに合致している。
 海南省は中国最南端に位置する熱帯の島嶼省で、多民族文化が融合しているほか、観光地や自由貿易港として、中国の改革開放の先頭に立ち続けてきた。ボアオ・アジア・フォーラムや中国国際消費品博覧会を通じて、世界との経済協力や市場機会の共有を図る窓口としての役割を担っている。
 また、日本との協力関係も深化しており、医療、農業、デジタル経済、文化・観光などの分野で成果を上げている。特に博鳌楽城国際医療観光先行区では、日本の医療機関との連携により先端医療技術の展開を推進している。さらに、熱帯農業や食品加工産業を通じて日本市場に質の高い製品を提供し、直航便 による人的資源や技術の交流を促進している。兵庫県との友好都市関係も35年にわたる協力を通じて深化しており、現在は経済、観光、教育、文化など幅広い分野で協力を展開している。
 今回の万博の展示では、海南がその独特な文化遺産の展示や経済交流、文化芸術公演などを通じてその魅力を体現し、多様性と活力に満ちた中国の新たな姿を世界中に示すことを目的としている。

羅暁梅 中華人民共和国駐日本国大使館 公使

 現在、中日関係は改善と発展の重要な時期にあり、経済、文化、教育など幅広い分野で交流が活発化している。王毅外相が参加した中日ハイレベル経済対話においては、20項目の共通認識が成立し、両国の戦略的互恵関係がさらに深化している。中日両国は、科学技術やデジタル経済、医療・介護、グリーン発展など幅広い分野における協力の潜在力が大きく、多国間主義や開放型経済を実践し、国際安定と持続可能な発展に貢献していくべきである。今年、中国経済は力強い回復を見せており、新エネルギー車や3Dプリンタ、産業用ロボットなどの製品が二桁成長を記録している。海南省は中国の対外開放の新たな前線として注目されており、自由貿易港の建設を通じて、CPTPPなど高水準な経済規則に基づく国際協力を促進する。海南の自由貿易港建設がもたらす新たな機会に対して、日本経済界の積極的な参加を歓迎する。本イベントを契機として、海南の魅力をさらに深く体感し、中日両国の協力と交流を深化させることを期待している。

当日の様子

オープニングダンス
会場の様子(前方から撮影)
会場の様子(後方から撮影)

本件お問い合わせ先

日中経済協会業務部(担当:山田)
 TEL: 03-5545-3113
 taira.yamada[at]jc-web.or.jp ※[at]は@に変換ください。
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