【参加報告】「第3回日中国際医療産業サミット」及び「2025 蘇州(東京)シルバー経済産業イノベーション協力マッチング会」(6/6・東京)
2025/06/09 Upd.
中日(蘇州)地方発展協力モデル区からの招請を受け、当協会が案内周知協力しておりました蘇州市関連イベントが6月6日、東京都内で開催されました。当協会からは業務部が出席しました。
第1部「第3回日中国際医療産業サミット」では、医療・介護・ヘルスケア分野で日中双方が抱える課題の解決を目指し、スタートアップ各社がピッチや展示ブースで技術や取り組みを発表しました。
第2部「2025 蘇州(東京)シルバー経済産業イノベーション協力マッチング会」は、高齢化対応を急ぐ蘇州と高度医療技術を持つ日本企業を結び付け、新たな医療・介護・モビリティ市場を共創する実務型の講演会でした。
両部とも示唆に富む発表が多く行われましたので、以下に当協会業務部の文責により概要を整理いたします。賛助会員各位におかれましては、日中医療・介護・ヘルスケア協力の最新動向をご確認いただき、蘇州市への理解を深める一助としていただければ幸いです。
両部とも示唆に富む発表が多く行われましたので、以下に当協会業務部の文責により概要を整理いたします。賛助会員各位におかれましては、日中医療・介護・ヘルスケア協力の最新動向をご確認いただき、蘇州市への理解を深める一助としていただければ幸いです。
【第1部】 第3回日中国際医療産業サミット
開会挨拶:白木良一 藤田医科大学東京先端医療研究センター長
藤田医科大学はシニア医療の未来創造を使命とし、生命科学・再生医療・予防医学の研究を通じ安心安全かつ先進的な医療提供を目指している。東京で中国の優秀企業・研究機関と直接対話できる機会は貴重であり、高齢者医療とヘルスケア分野での日中間の実質的協力を継続・深化させ、持続可能な関係を構築したい。
開会挨拶:甲斐元虎 蘇州富吉日本センター長
日中共通の急速な高齢化は医療・介護・ヘルスケア協力の商機。開放先進都市・蘇州はバイオ医療クラスターと優良な投資環境を整え、日本企業・大学・病院の進出を支援し、多数の連携プロジェクトで成果をあげた。蘇州富吉日本センターは、産学官を結ぶハブとして交流促進、情報発信、進出支援を担い、本会を新たな協力構築の契機としたい。
基調講演:白木良一 藤田医科大学東京先端医療研究センター長
「センター&羽田Clinicで提供する精密検診と先端医療」
藤田医科大学東京先端医療研究センターは、羽田空港直結のイノベーションシティに所在し、地下1階から4階までに精密検査と先端治療を統合したコンパクトな拠点を構築している。低線量CTやPET-MRIなど世界最先端の画像機器を備え、1~2日で全身チェックが完了可能。がんゲノム解析やAI予測を用いた個別化医療に加え、PRPや幹細胞、iPS細胞を応用した再生医療で関節疾患、美容、不妊、網膜治療など幅広いニーズに応える。大学の学術基盤により保険外領域でも安全性とエビデンスを確保する点が特徴。さらに陽子線由来中性子治療BNCTの導入を準備し、世界初水準のがん治療拠点を目指す。館内には日本製医療機器のショーケースも設置し、中国企業・医療機関が訪れやすい地の利を活かして共同研究や事業化を推進、高齢化という共通課題への日中ヘルスケア協力を具体化するハブとなることを掲げている。
基調講演:岡豊樹 一般社団法人日中投資促進機構代表理事・事務局長
「日中経済交流の現場から:医療介護産業へのヒント」
日中投資促進機構は設立35年、日本企業の対中投資、在日華僑華人企業、中国企業の対日投資という3つの流れを総合的に支援してきた。現在最大の成長分野は医療・介護・シルバー産業であり、少子高齢化という共通課題が巨大市場を形成する。予防医療を軸とした医療ツーリズムや先進医療機器の取引は好例だが、保険制度・介護認定・文化価値観の相違が事業展開を阻むために、7段階の協力ステップを提示したい。制度理解とカルチャーギャップ克服は必須である。日本はハード技術に強く、中国は市場規模と資本力に優れるが、ソフトオペレーション共有が遅れ、失敗事例が多発している。情報、人材、資金の相互補完を図り、健康寿命延伸後の生きがい創出や金融商品開発まで視野に入れた持続的協業が必要である。
日中スタートアップピッチ1
日中スタートアップピッチ2
- 株式会社SEGNOS 「世界最速最高感度レベルの診断技術を用いた認知症のリスク測定サービス」
- 株式会社きづなろ 「ヘルスケアエコシステム」
- 株式会社傅心堂 「シルバー世代に届ける!美肌寿命を延ばそう!」
- 株式会社MycoGenome 「酵母・カビ・キノコ等微生物の可能性を引き出す純国産オリジナルゲノム編集ツール・技術」
- 株式会社ACCELStars 「睡眠を解明し、新たな医療を想像する」
- Hapbeat合同会社 「音や光を使わず強力な振動で確実にアラームを知らせるウェアラブルデバイスHapbeat」
- ネットスターロボットソリューションズ株式会社 「介護現場で活用するロボットソリューション」
- 株式会社not 「東洋医学思想、薬膳の考え方を基に開発製造されたペット用総合栄養食」
- 株式会社マイトジェニック 「ミトコンドリア活性化による加齢性疾患への新アプローチ:漢方由来成分 「マイトルピン」」
- 喜至納株式会社 「21日間で失った睡眠を取り戻す――智眠未来:超音波技術マットレス」
- 株式会社 as-T Medical design(TMBC) 「トランクソリューションおよび腰痛セルフメディケーション」
【第2部】 2025蘇州(東京)シルバー経済産業イノベーション協力マッチング会
挨拶:季晶・蘇州市人民政府副市長
蘇州と日本の協力強化を4つのキーワードで訴えたい。第1は「千年を繋ぐ縁」。鑑真東渡、張家港からの茶種伝来、寒山寺の除夜の鐘など、歴史と人文交流が両国関係を培ってきた事実。第2は「心肝線のように速い」。長江デルタの要衝に位置する蘇州は高速鉄道網と長江水運・上海虹橋空港を活かし、中国大市場と世界を瞬時に結ぶ物流・人的往来の利便性を備える。第3は「充実した産業体系」。製造業付加価値額は6,500億ドル超で深圳に次ぐ全国2位。電子情報、設備製造、新素材の大型クラスターに加え、AI、バイオ医薬、低空経済、ヘルスケアなど新興分野も全国上位の集積度を誇る。第4は「無限の開放性」。国家級開発区14、外資系企業1万9,000社、世界500強178社が進出し、日本企業だけで1,437社が昆山~蘇州一帯に根付く。対日貿易額は279億ドル、高齢者比率13%ながら人口214万人の高齢者市場を抱え、シルバー経済の潜在力は巨大である。昨年は藤田医科大学との人材育成や認知症ケアセンターの共同設立など実績も生まれ、今後はスマート介護、二地域居住型養老、医療・大健康産業など「新ブルーオーシャン」を日系企業と共開拓したい。
挨拶:郭強・中国駐日本国大使館経済商務参事官
日中関係は現在、改善と発展の好機を迎え、政府・企業・地方間の往来が活発化し貿易投資が回復している。両国は産業補完性が高く、とりわけ医療・健康分野は首脳合意の重点協力領域である。日本は高度医療・高齢者サービスで技術と運営経験を有し、中国は完備した産業チェーンとデジタル革新力、巨大市場を備える。中国政府は医療対外開放を推進し、蘇州など9都市で外資系病院を認可、初の高齢化社会経済支援政策も発表した。現在約7兆元規模のシルバー市場は2035年に30兆元へ拡大する見込みで、政策と市場の両面で好機が到来している。日本経済界の積極参画を歓迎するとともに、本日のマッチング会を契機に信頼を深め具体的協業を進め、両国民に実利をもたらす新たな成長点を創出していただきたい。
基調講演:楊暁鋒・蘇州市相城区副区長
「中日(蘇州)地方発展協力モデル区の紹介」
2020年4月、国家発展改革委員会は蘇州市相城区全域を対象に「中日(蘇州)地方発展協力モデル区」を認可し、以来5年間で日中関連イベントは150回超、日系企業登録は120%増に達した。モデル区は京津冀・長江デルタ・珠江デルタを結ぶ交通の結節点に位置し、京滬・通蘇嘉甬の両高速鉄道や都市間鉄路が蘇州北駅で交差して“黄金十字”を形成、拡張後は10台24線のハブとなっている。省・市両レベルでの協調メカニズムを構築し、日本商務理事会江蘇窓口開設や保税サービス実装など30件の要望を解決、在上海日本国総領事館案とも定期協議を行い、介護、エネルギー、車両等の8大産業交流を実施した。
産業面では「3+3+X」体系を掲げ、1) スマート車網・スマート建造・先端材料の主導産業、2) ハイエンド設備・次世代電子情報・新エネの重点産業、3) 量子科技・低空経済・デジタル金融等未来産業を育成。南天成路一帯はICV、長江デルタ先端材料研究院は研究~試作~量産を一貫支援する。医療・ヘルスケアでは、藤田医科大学などと連携し、日本流リハビリ運営や人材育成を導入、相城生命科技港などハイレベル拠点も稼働している。
デザイン分野では中国工業設計協会と「中日工業設計センター」を設立し、日本人デザイナー121名と契約、青台国際工業設計村(535ムー)を建設中。ビジネス環境面では外籍人材向け「1+2+Xワンストップサービス」を整備し、落地・増資・技術革新を支援する独自奨励策を発表。
文化交流では陽澄湖畔に2,250ムーの「国際手工芸村」を造成し、清水焼・備前焼展や友好都市公務員交流を開催。隈研吾設計の来訪者センター、安藤忠雄の友好プラットフォーム、丹下事務所の超高層複合体など都市景観も国際色豊かに刷新。公共施設として蘇州図書館北館、第2工人文化宮、40万m2の国際会議ホテル、30万m2の国際展示中心が整備され、南大などとの教育連携、蘇州市婦幼保健院、体育センターも供用開始し、医療・教育・スポーツ機能が強化された。
相城区は「常来相城、心想事成」を合言葉に、日本企業と共にスマート製造、医療介護、文化創造の新たな成長機会を切り拓き、モデル区の国際認知度向上と中日双方の繁栄を目指す。来訪と投資を歓迎したい。
2020年4月、国家発展改革委員会は蘇州市相城区全域を対象に「中日(蘇州)地方発展協力モデル区」を認可し、以来5年間で日中関連イベントは150回超、日系企業登録は120%増に達した。モデル区は京津冀・長江デルタ・珠江デルタを結ぶ交通の結節点に位置し、京滬・通蘇嘉甬の両高速鉄道や都市間鉄路が蘇州北駅で交差して“黄金十字”を形成、拡張後は10台24線のハブとなっている。省・市両レベルでの協調メカニズムを構築し、日本商務理事会江蘇窓口開設や保税サービス実装など30件の要望を解決、在上海日本国総領事館案とも定期協議を行い、介護、エネルギー、車両等の8大産業交流を実施した。
産業面では「3+3+X」体系を掲げ、1) スマート車網・スマート建造・先端材料の主導産業、2) ハイエンド設備・次世代電子情報・新エネの重点産業、3) 量子科技・低空経済・デジタル金融等未来産業を育成。南天成路一帯はICV、長江デルタ先端材料研究院は研究~試作~量産を一貫支援する。医療・ヘルスケアでは、藤田医科大学などと連携し、日本流リハビリ運営や人材育成を導入、相城生命科技港などハイレベル拠点も稼働している。
デザイン分野では中国工業設計協会と「中日工業設計センター」を設立し、日本人デザイナー121名と契約、青台国際工業設計村(535ムー)を建設中。ビジネス環境面では外籍人材向け「1+2+Xワンストップサービス」を整備し、落地・増資・技術革新を支援する独自奨励策を発表。
文化交流では陽澄湖畔に2,250ムーの「国際手工芸村」を造成し、清水焼・備前焼展や友好都市公務員交流を開催。隈研吾設計の来訪者センター、安藤忠雄の友好プラットフォーム、丹下事務所の超高層複合体など都市景観も国際色豊かに刷新。公共施設として蘇州図書館北館、第2工人文化宮、40万m2の国際会議ホテル、30万m2の国際展示中心が整備され、南大などとの教育連携、蘇州市婦幼保健院、体育センターも供用開始し、医療・教育・スポーツ機能が強化された。
相城区は「常来相城、心想事成」を合言葉に、日本企業と共にスマート製造、医療介護、文化創造の新たな成長機会を切り拓き、モデル区の国際認知度向上と中日双方の繁栄を目指す。来訪と投資を歓迎したい。
代表発言(蘇州):康家浩・中日医療大健康クラスタ産業インキュベーションセンター
蘇州相城区は「中日(蘇州)地方発展協力モデル区」として、外資企業を「呼び込める・定着できる・成長できる」国際型ビジネス環境を整備し、「伴走式ワンストップ支援」を核とする独自サービスモデルを構築した。
第1の柱は“4大プラットフォーム”によるソフトランディング支援である。1) 中日工業設計センター──世界のデザイン資源を活用し、外観・UX・ブランドを中国市場仕様へ最適化。2) 中日蘇州協同イノベーションセンター──日中の先端技術・知財を選別し、R&Dから商業化までを伴走。3) 中日医療・健康機器インキュベーションセンター──展示+市場テスト機能を備え、リアルなユーザーフィードバックで製品の成熟を促進。4) 総合蘇州協同イノベーションセンター──標準適合、工程支援、委託アフターサービスなど「見せる」から「使われる」までの実装を担当。これらが展示・適配・販売・迭代を一気通貫で提供し、市場参入初期の諸課題を解消する。
第2の柱は「政企協同サービスセンター」。部局間縦割りを排し、許認可、法務、税務、政策相談、在留手続を一窓化。館内には日・英スタッフを常駐させ、教育・医療・住宅・交通まで外国人材の生活支援をカバーする。高鉄新城や剣橋コミュニティなどの集住地区にもサテライト窓口を設け、政策説明会や文化交流会を随時開催、「洋城リビングルーム」として機能させている。
企業は1) 展示と初期市場評価→2) ローカライズと標準適合→3) 販売網構築と試販→4) フィードバック反映と製品アップグレード、並行して政策・行政支援→5) 現地生産拡大という5段階で中国展開を可視化でき、進出前からロードマップとリソースパッケージを獲得する。
さらに相城区は、プラットフォームと国内大手・研究機関・資本を結び、プロジェクト制/連盟制/基金制で産業クラスターを共創。「展示+技術+販売+サービス+政策」を一体化したエコシステムを形成し、地域産業の韌性と自走力を高める。今後は「体験・市場開拓・サプライチェーン・R&D・人材育成」の五位一体で深化し、国際人材の誘致と地元人材の育成を両輪化。デジタル行政、データ共有、クラウド審査の高度化も進め、24時間・跨部門で対応可能な「スマート政務」を完成させる。
相城区はこの伴走無憂モデルをブラッシュアップし、長江デルタで最も温かく実効的な外資企業成長エコシステムを目指すとともに、世界のイノベーション資源が中国に着地し未来を拓くための堅固なプラットフォームを提供する。
第1の柱は“4大プラットフォーム”によるソフトランディング支援である。1) 中日工業設計センター──世界のデザイン資源を活用し、外観・UX・ブランドを中国市場仕様へ最適化。2) 中日蘇州協同イノベーションセンター──日中の先端技術・知財を選別し、R&Dから商業化までを伴走。3) 中日医療・健康機器インキュベーションセンター──展示+市場テスト機能を備え、リアルなユーザーフィードバックで製品の成熟を促進。4) 総合蘇州協同イノベーションセンター──標準適合、工程支援、委託アフターサービスなど「見せる」から「使われる」までの実装を担当。これらが展示・適配・販売・迭代を一気通貫で提供し、市場参入初期の諸課題を解消する。
第2の柱は「政企協同サービスセンター」。部局間縦割りを排し、許認可、法務、税務、政策相談、在留手続を一窓化。館内には日・英スタッフを常駐させ、教育・医療・住宅・交通まで外国人材の生活支援をカバーする。高鉄新城や剣橋コミュニティなどの集住地区にもサテライト窓口を設け、政策説明会や文化交流会を随時開催、「洋城リビングルーム」として機能させている。
企業は1) 展示と初期市場評価→2) ローカライズと標準適合→3) 販売網構築と試販→4) フィードバック反映と製品アップグレード、並行して政策・行政支援→5) 現地生産拡大という5段階で中国展開を可視化でき、進出前からロードマップとリソースパッケージを獲得する。
さらに相城区は、プラットフォームと国内大手・研究機関・資本を結び、プロジェクト制/連盟制/基金制で産業クラスターを共創。「展示+技術+販売+サービス+政策」を一体化したエコシステムを形成し、地域産業の韌性と自走力を高める。今後は「体験・市場開拓・サプライチェーン・R&D・人材育成」の五位一体で深化し、国際人材の誘致と地元人材の育成を両輪化。デジタル行政、データ共有、クラウド審査の高度化も進め、24時間・跨部門で対応可能な「スマート政務」を完成させる。
相城区はこの伴走無憂モデルをブラッシュアップし、長江デルタで最も温かく実効的な外資企業成長エコシステムを目指すとともに、世界のイノベーション資源が中国に着地し未来を拓くための堅固なプラットフォームを提供する。
代表発言(日本):薛冰・トヨタ自動車(中国)有限公司新事業推進部GM
豊田汽車(トヨタ)は「Mobility for All」という企業使命のもと、自動車製造のみならず「移動と健康」の課題解決にも取り組む。トヨタは、蘇州(特に相城区)と既に複数の協業プロジェクトを進めており、今後も医療・シルバー産業で連携を深めたい。
1) 下肢リハビリロボット「Welwalk」:2007年に医療機器開発へ参入し、藤田医科大学と共同開発したWelwalkの初代が2017年に完成。日本では100以上の医療機関が導入済みで、中国でも二類医療機器認証を申請中。患者の回復段階に応じた個別支援とゲーム要素を組み込み、PT負担軽減とエビデンスデータ収集を両立させるのが特徴。
2) 福祉車両(ウェルキャブ):車椅子利用者向けリフト付き車両や、座席が回転・昇降するタイプを展開。中国では対象ユーザーが約800万人に上る一方、年間供給はわずか1,000〜2,000台と不足している。他国比較では日本が人口900人につき1台、中国は1万人に1台程度で「高齢者の外出難」が顕在化。
3) 「健康出行車」構想:福祉車をハブに、在宅~コミュニティ医療~三甲病院を最短・最適につなぐ移動サービスネットワークを構築。エレベータ未設置の古い住居や院内付き添い支援など、車両以外のバリアも包括的に解消するため、政府・医療機関・介護企業との共創を呼び掛ける。
移動は単なるA→B輸送ではなく、尊厳ある自立と幸福な生活を実現する手段。ロボット、福祉車両、予防早期発見技術などを組み合わせ「歩行寿命の延伸」を狙う。蘇州および相城区はトヨタにとって重要なパートナー地域であり、医療・介護とモビリティの融合モデルを中国全土へ展開する足掛かりとしたい。
また、「自動車×健康」がもたらす新しい産業機会として、官民・異業種間連携による市場拡大と社会課題解決を提案したい。「Mobility for All」を中国で体現し、高齢者や障がい者が安心して自由に移動できる社会の実現に貢献したい。
1) 下肢リハビリロボット「Welwalk」:2007年に医療機器開発へ参入し、藤田医科大学と共同開発したWelwalkの初代が2017年に完成。日本では100以上の医療機関が導入済みで、中国でも二類医療機器認証を申請中。患者の回復段階に応じた個別支援とゲーム要素を組み込み、PT負担軽減とエビデンスデータ収集を両立させるのが特徴。
2) 福祉車両(ウェルキャブ):車椅子利用者向けリフト付き車両や、座席が回転・昇降するタイプを展開。中国では対象ユーザーが約800万人に上る一方、年間供給はわずか1,000〜2,000台と不足している。他国比較では日本が人口900人につき1台、中国は1万人に1台程度で「高齢者の外出難」が顕在化。
3) 「健康出行車」構想:福祉車をハブに、在宅~コミュニティ医療~三甲病院を最短・最適につなぐ移動サービスネットワークを構築。エレベータ未設置の古い住居や院内付き添い支援など、車両以外のバリアも包括的に解消するため、政府・医療機関・介護企業との共創を呼び掛ける。
移動は単なるA→B輸送ではなく、尊厳ある自立と幸福な生活を実現する手段。ロボット、福祉車両、予防早期発見技術などを組み合わせ「歩行寿命の延伸」を狙う。蘇州および相城区はトヨタにとって重要なパートナー地域であり、医療・介護とモビリティの融合モデルを中国全土へ展開する足掛かりとしたい。
また、「自動車×健康」がもたらす新しい産業機会として、官民・異業種間連携による市場拡大と社会課題解決を提案したい。「Mobility for All」を中国で体現し、高齢者や障がい者が安心して自由に移動できる社会の実現に貢献したい。
この後、除幕式、表彰式、調印式などのセレモニーが実施されました。
配布資料のダウンロード
この会議の総合案内冊子です。挨拶、相城区の概況、会議の特徴、アジェンダ、発言・パネル出展企業の紹介などが含まれます。中国語・日本語併記です。 |
蘇州市相城区黄橋街道弁事処が刊行する投資ガイドです。中国語、英語併記です。 |
2025/06/06 終了しました
2025/05/23 掲載
中日(蘇州)蘇州富吉日本センターは、一般社団法人国際スマート医療健康協会と連携し、2025年6月6日に「第3回 日中国際医療産業サミット~2025 蘇州(東京)シルバー経済産業イノベーション協力マッチング会~」を開催いたします。
ヘルステック等の新技術、オープンイノベーション、エコシステム形成、さらに、新しい国際協業モデルの取り組みにご関心のある方々は、ぜひ奮ってご参加ください。
本イベントは、蘇州市人民政府との協力事業として開催いたします。
日時:2025年6月6日(金) 13:00~20:30
主催:中日(蘇州)地方発展協力モデル区、一般社団法人国際スマート医療健康協会
実施:中日(蘇州)蘇州富吉日本センター、中日(蘇州)協同発展イノベーションセンター
協力:蘇州市長江デルタ健康研究院、Chartwell Healthcare Corporation、一般社団法人アクション5
運営:株式会社キャンパスクリエイト(電気通信大学TLO)
進行:日中同時通訳
定員:300 名
会場:ホテルニューオータニ東京「鶴の間」
費用:無料 ※ただし【第三部】懇親会は会費制(10,000円/人)となります
申込:下記WEBフォームより事前参加登録をお願いいたします。
ヘルステック等の新技術、オープンイノベーション、エコシステム形成、さらに、新しい国際協業モデルの取り組みにご関心のある方々は、ぜひ奮ってご参加ください。
本イベントは、蘇州市人民政府との協力事業として開催いたします。
日時:2025年6月6日(金) 13:00~20:30
主催:中日(蘇州)地方発展協力モデル区、一般社団法人国際スマート医療健康協会
実施:中日(蘇州)蘇州富吉日本センター、中日(蘇州)協同発展イノベーションセンター
協力:蘇州市長江デルタ健康研究院、Chartwell Healthcare Corporation、一般社団法人アクション5
運営:株式会社キャンパスクリエイト(電気通信大学TLO)
進行:日中同時通訳
定員:300 名
会場:ホテルニューオータニ東京「鶴の間」
費用:無料 ※ただし【第三部】懇親会は会費制(10,000円/人)となります
申込:下記WEBフォームより事前参加登録をお願いいたします。
趣旨:
近年、日本企業が、中国をはじめとする東アジアで生まれる新たなイノベーションを取り込み、成長著しい中国市場での競争力を高めていくためには、日中間で急成長しているスタートアップ企業を中心とした戦略的な共創が不可欠となっています。
第3回は前回に引き続き蘇州市人民政府の協力を受け、日中シルバー経済産業の急成長に着目し、ヘルステック、カーボンニュートラル、スマート製造等のグローバル共通課題の解決に取り組む、優れた技術をもつ日中の新技術創出企業とグローバル事業展開を求める中堅・大企業、ベンチャーキャピタル、およびグローバルオープンイノベーション(GOI)に取り組むOI機関とのマッチングを促進します。
特にグローバル事業展開を試みるスタートアップにとっては、
(1) JETRO等日本機関だけでなく中国等東アジアの行政等関連機関による支援機会が得られます。
(2) 日本の大企業だけでなく、在中国をはじめとする東アジアの大企業も含む幅広いスタートアップ・エコシステムへのアクセス機会が得られます。
日中シルバー経済連携は、高齢化が進む日中間にとどまらず、世界の他の国々にとって未来志向のシルバー経済産業のエコシステムモデルの参考になる可能性があります。
★このイベントは、以下のような方々におすすめです。
- 新技術、新商品をグローバル事業化したい、個人起業家、スタートアップ、中小・中堅・大手企業
- PCT出願のグローバル実装等、積極的に国際産学連携を構築するGOI研究機関
- 既存産業と新規事業を融合させ、新たな価値を生み出すサイエンスパークやGOI推進機構等ハブ機関
- グローバル連携の情報収集、ネットワーク構築を目指すかた
全体プログラム:
13:00-13:30 オープニング及びご挨拶
13:30-16:30 【第一部】日中スタートアップピッチ発表&ポスター展示
ピッチ1(日中計5テーマ、10分/テーマ)
ピッチ2(日中計10テーマ、5分/テーマ)
16:30-18:30 【第二部】蘇州(東京)シルバー経済産業イノベーション協力マッチング会
基調講演;マッチング調印式;イノベーションプロジェクト授与式
18:30-20:30 【第三部】懇親会(会費制)
備考:
- 会場内ポスター出展(20社)巡回交流、自由交流、意見交換等
- 蘇州市市長はじめ政府関係者、企業・支援機関・VC等 計70人来日ご参加予定
- 日中代表機関、企業の基調講演予定(日本伊藤忠G、富士フィルムG等)
- ピッチ登壇、ポスター出展企業の詳細情報等は後日第2弾でご紹介します。
- 2024年「第2回 日中国際医療産業サミット」をご参考ください。
本件お問い合わせ
中日(蘇州)蘇州富吉日本センター(担当:岩田)
info[at]cjsuzhou.com ※[at]は@に変換ください。
info[at]cjsuzhou.com ※[at]は@に変換ください。
日中経済協会業務部(担当:澤津)
TEL: 03-5545-3113
naoya.sawazu[at]jc-web.or.jp ※[at]は@に変換ください。