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2010年上海商務情況通報会」概要報告


102月 上海事務所発

 

上海市商務委員会が主催し、上海市外商投資企業協会、上海市外国投資促進中心、上海市対外服務有限公司の共催による「2010年上海商務情況通報会」が201029日(火)午後、市内の四季酒店3階にて開催された。通報会では2009年の上海の経済・社会発展についての全体情況と2010年における上海の展望についての紹介がなされた。

会議は上海市商務委員会菅和平副主任の司会の下、沙海林上海市人民政府副秘書長兼上海市商務委員会主任、上海市商務委員会楊国強副主任、顧軍副主任等が参加し行われた。

 

 会議では菅和平副主任の挨拶に続いて、先ず沙海林上海市人民政府副秘書長兼市商務委員会主任より、2009年における上海の経済・社会発展についての全体的な情況と2010年の発展についての展望が紹介された。続いて楊国強上海市商務委員会副主任により2009年における上海の経済推移情況、特に対外貿易情況と2010年における関連措置についての紹介がなされた。そして顧軍上海市商務委員会副主任により2009年における上海市の国内貿易推移情況と2010年における商業貿易関連業務についての紹介がなされた後、質疑応答が行われ、会議は終了した。

会議において紹介されたことの内、主要なところとして以下を挙げることができる。

(1)国際金融危機下にあっても対外経済協力を大きく切り拓いていったことが上海企業の過去1年における注目すべき点である。2009年における上海企業の対外直接投資は15.4億米ドルで全国でもトップの位置にあり、対前年比1.17パーセント増となった。その内1,000万米ドル超のプロジェクトは20件あり、投資総額は10.8億米ドル、全市企業の対外直接投資総額の7割にも達した。また対外直接投資にあってはM&Aタイプのプロジェクトが14件、投資総額は6.6億米ドルであり、これは全市企業の対外直接投資総額のほぼ半分程度を占めた。

(2)対外プロジェクト請負・労務協力についての契約額は124億米ドル、対前年比12.2パーセント増であった。中でも対外プロジェクト請負においては、契約締結金額が1億米ドルを超えるプロジェクトが14件に達したが、その内の3件は10億米ドルを超える特大プロジェクトであった。また新たなプロジェクトにおいてはその9割が電力工業、交通運輸建設、電子通信等上海企業の優勢産業領域のものであり、これまで長期にわたり土建プロジェクトを主としてきた局面に大きな変化をもたらした。また労務協力では、船員、航空機乗務員、料理人といった専門技術を持つ人たちの割合が高まり、「技術と知力」「体力と経験」に基づく仕事はともに人気があることを示した。

(3)2009年の上海の貨物輸出入量は明らかに下降しているが、政府が上海の国際金融・水運センター建設を推進するという有利な条件の下、上海のサービス貿易は逆に通年で約10パーセント以上増加し、800億米ドルを超え、中国全体のサービス貿易量の1/4を占めるものと見られている。また全市2,777.3億米ドルの貨物貿易輸出に対して、上海のサービス貿易は貨物貿易全体の1/3近くにまで達している。特にサービス業におけるアウトソーシングは上海のサービス貿易における一つの特徴であり、2009年のオフショアアウトソーシング請負契約額は16.83億米ドルとなり、前年比18.3パーセント増となった。またオフショアアウトソーシング累計執行金額は10.36億米ドル、対前年比20.3パーセント増となった。

(4)2009年の上海における実際投入外資は105.38億米ドルで、対2008年比4.5パーセント増であり、全国平均レベルより7.1ポイントも高い。中でも72.3パーセントの実際投入外資は第3次産業向けであり、対前年比11.4パーセント増となっている。卸小売業と商業サービス業における実際投入外資は更に力強く増加しており、増加幅は平均3割以上であり、これにより関連するサービス貿易の発展を誘導している。

(5)2009年における上海が受け入れた多国籍外国企業の地区総本部機構は79社であり、年末までの累計では755社となっている。単純な製造企業と比較すると、それら多国籍外国企業の本部機構の機能はより整ったものであり、サービス貿易発展に向けてより大きな潜在力を備えたものであると言える。

(6)2010年の上海の発展目標としては次の通りである。

・貨物貿易輸出入総額を3,000億米ドル、対2009年比約8パーセント増とする。

・国際サービス貿易輸出入については1,000億米ドルの大台を突破し、同15パーセント増を見込む。

・社会消費品小売総額については6,000億人民元、同16パーセント増を見込む。

・商品小売総額については37,800億人民元、同18パーセント増を見込む。

・実際投入外資については、2009年の105億米ドルを基礎として、適度な増加を見込む。

・対外直接投資については16.9億米ドル、同10パーセント程度の増加を見込む。

(7)昨年、上海は国際金融危機による厳しい困難の克服に努めた結果、それぞれの指標は四半期毎に回復し、所期の目的を比較的良好に完成することが出来た。対外貨物貿易については、1月の前年同期比29.6パーセント減から12月の同35.4パーセント増までに持ち直し、通年の貨物輸出入は2,777億米ドル、同13.8パーセント減、全国平均下降幅より僅かに低い水準にまで回復することが出来た。また実際投入外資は105億米ドルで、再度過去最高を記録し、対前年比4.5パーセント増となった。

           
       広い会場も満員となり、多くの人たちの関心の高さが伺えた
 

参考:上海市商務委員会ホームページ http://www.scofcom.gov.cn/sfic/sc/index.jsp

 

 

上海事務所長 後藤雅彦